開始 19時~
施食 精進けんちん汁 と 黒豆ご飯
僧侶達の間には、人間関係の上下に、規律を設けています。その規則を「戒律」といいいます。さて、なぜ規律があるのでしょうか。これ、単純に社会構造とのバランス維持によるものだけではないのです。一般的には、人間社会の良好な関係を築くための規則だと言われ、これは正しい解釈であります。一方で、仏教独特の「信仰面」から見て、全く信仰観、または宗教教義のない「規則」なのでしょうか。いえ、じつは、信仰面が強い「規則」と言えばいいでしょう。
どのような、基準を盛り込み、偉大な尊者達は「戒律」の中で、上下関係を設けてきたのでしょうか。物の受領や食事の順番、言葉の使い方、など、人の学識力や、性格的能力の違いとは全く関係なく、上下関係が維持されてきたのでしょうか。
壮大なスケールの生死観、および輪廻観に基づく、「存在の理由」が、理由となるのです。
それを、仏教独特の宗教観でお話しましょう。