今月の満月会では、仏足石(跡)の御朱印を一日限定で押すことを公示したところ、たくさんのお参りがありお寺が賑わい、お釈迦様の御利益の偉大さを実感いたしました。
その賑わいぶり、和やかな雰囲気、皆が手を合わせて拝んでくれた様子の全てが、ありがたいものでした。
この度、令和4年11月の仏足石(跡)の御朱印は右足でした。左足は令和2年6月に押しましたので、仏足石(跡)の両足がそろい、私としても嬉しかったです。
満月日の翌日、いつも通り朝の読経(朝勤行)で、『般若理趣経』を唱えながら、お釈迦様を見ていると、ふと頭に思い浮かびました。
「そうだ。御朱印の布施(300円の供養料)を全て、スリランカの少年僧侶養成学校の運営支援に使おう」と、考えつきました。
和尚さんは早速、御朱印で受けた全ての布施(御朱印の供養料)と、さらに奉仕活動基金から一部合算してスリランカへ送金しました。
スリランカにあるヴィドゥヤチャンドラ公立少年僧侶養成学校は、7歳から19歳までの少年僧侶を育てています。和尚さんも学び今は教師の立場でもあります。
少年僧侶達は親や親戚、友人達と本当に別れて学校の寄宿舎で生活しています。それはとても勇気のいることで、精神的に向上していく上でも「別れる」という必須の困難を乗り越えることは、とても大変なことなのです。
お釈迦様の教えである仏教を学ぶために「肉親への愛着を捨てる」その体験をすることは、仏教を着実に正しく理解していくために最も大事な精神を向上させる重要なプロセスなのです。
これは文字では表現の限界があるほどの実体験しないと理解しにくい領域でありますが、経験なしでは覚りを目指す道に立てず、その先に進めることができない最重要体験なのです。
そして衣、医、食、住、学の多岐にわたって、私たち大人の教師の僧侶たち(比丘)は、少年僧達の親となって育てているのです。
偉大な師匠や、たくさんの博学の僧侶教師達によって学ぶことができる公立少年僧侶養成学校は、お釈迦様の功徳を還元することに相応しい支援先の一つです。
お釈迦様の功徳の還元の循環を、こう考えていただけるとわかりやすいでしょう。
ヴィドゥヤチャンドラ公立僧院少年僧侶養成学校で学んだ和尚さんのお寺へお参りに来られた人々は、お釈迦様の仏足石(跡)の功徳という御利益を頂き、それに対して布施をし、その布施が和尚さんを通じて、和尚さんが学んだ原点の寺であるヴィドゥヤチャンドラ公立僧院少年僧侶養成学校へ還った。
還元することは、最も優れた形の功徳の還元だと確信したしだいです。
これらの事情を師匠達に伝えたところ大変喜んで、私の行った判断と行動に対して、優れた判断と行動であると祝福の言葉を頂き、また、仏足石(跡)の御利益を頂いた全ての人々の功徳に尊きことであり、一人一人に優れた形で必ず戻るものですと称賛していました。
お釈迦様、大師ら偉大なる尊者達よ
ありがたや