*写真~僧侶養成学校の校庭で草むしりをする少年僧たち
第15期スリランカ生活困窮者支援活動(略:スリランカ奉仕活動)は多くの支援者のおかげで活動を続けることができています。少年僧侶養成学校の運営支援と奨学金に対する支援支出もまた、おかげさまで毎月給付できております。
さてこの度は「僧侶養成学校への臨時支援支出」と名目をおきまして、次の理由をもって3月中に臨時に支援金を支出する運びです。
1、スリランカ国内の極度のインフレ、40%前後の物価上昇率に対する対策として
スリランカ国内では、たとえば食料品物価価格の目安となる米の値段が4割~5割の範囲内で上昇しています。他の食材はおおかた3割前後は上昇しています。観光業が経済の柱(観光客が使用するお金)となっているスリランカ国内内需事情は、失業の急増によって著しく鈍っています。我が国日本と同じく、自国内資源(例えば石油、ガス、稀少鉱石)がなく国内内需は輸入と輸出のバランスで好循環を維持しています。我が国日本のように車・船舶・精密機器・IT関連などの工業製品で外国へ多大に輸出しているという背景はスリランカにはほぼありません。政治と経済、地政学的な昨今の様々な事情が相まって、スリランカでは国民所得、いわゆる給与の上昇は見受けられず、むしろ大幅に下がっています。スリランカでは、いわゆる国と国の間の借金(日本でいうところの赤字国債ではない)返済に必要な外貨不足(ドル・ユーロ・円)が深刻なため、輸入品不足が発生し物価も上昇しています。他国から借りたお金を返せず(債務不履行)破産してしまうことをデフォルトと表現しますが、国際通貨基金(IMF)の判断でスリランカという国は経済がデフォルト(破綻)しています(会社でいうところの破産)。我が国日本のインフレとは全く異なる背景を持つインフレが発生しています。
スリランカ自国の通貨LKRと、交換する外国の通貨($・€・¥)との交換比率が著しく偏っている(スリランカにとっては外貨不足)ことが原因で、スリランカのお金(LKR)の価値が悪くなり、ますます三重苦で経済循環が悪くなっています。
スリランカ国民は、自国民全体の責任として物価上昇、物不足に対する様々な生活への痛みの責任を自国民の責任義務として負っています。自国の政治を立て直す、極めて長い道のりを自国民が自国民の責任で再構築していく責務が今後もスリランカ国民全員にあるわけです。
さて、以上の理由を念頭に
「スリランカ生活困窮者支援活動(奉仕活動)」は、昨今のスリランカ国内のごく一般的な人々の生活状況を現地からの調査報告を基に、臨時支援金を支出する運びとなりました。原因は前述のとおりですが、原因として一般的な人々の身近な結果は、わかりやすく次のようになっています
1、食事の量を減らしている
2、医療品の処方を減らしている
上記二項の食事と医療への不安を極力緩和するために、少年僧侶養成学校へ臨時支援金を支出する運びです
少年僧侶養成学校は寺であるため、食事に困った人がお寺へ食事を求めてくることも度々あります。そのため少年僧侶養成学校(寺)への支援は広く人々の救済へ直結することにもなります。
支援金の受付は一口1,000円から受け付けています。私、和尚も当然支出いたしますが私と一緒に、たくさんの方からの支援を心からお待ちしております。
支援金の受付は興法精舎への参拝時に直接手渡しと、銀行口座振り込み、現金書留の三通りがございます。次のようにご案内いたします。
「令和5年三月の臨時支援金」の受付期間は4月5日の満月日までを期日の区切りといたします
【銀行振込】SBI新生銀行 本店400 普通2083277 アベシンテン
【書留】〒078-1305 北海道上川郡当麻町五条西二丁目一番一号 興法精舎 阿部真典
『活動計画の追記』
今年は何度か追加臨時支援が予想されます。また6月頃には第16期目の奨学金支援なども予定しいます。